Webサービスで新規事業を立ち上げる流れと収益化までのポイントを解説
- ホームページの作り方
多くの企業や個人にとって、新規事業の立ち上げは難しい課題となります。
特に、インターネットが当たり前になっている現代では、新規事業の立ち上げに関してもWebサービスを利用したいと思ってはいるものの、やり方がわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、Webサービスを利用して新規事業を立ち上げるための具体的な流れと、収益化までのポイントについて詳しく解説しますので、ぜひ最後まで読んでご参考になさってください。
Webサービスで成功することで、新規事業もスムーズに収益化につながるでしょう。
INDEX
Webサービスとは
Webサービスとは簡単に言うと、インターネット上で利用できるさまざまなサービスのことを指します。
元々は、サーバーを外部から利用する技術を意味する言葉でしたが、現在では一般的に、インターネット上で利用できるサービスを全般的にWebサービスと呼ぶ傾向にあります。
Webサービスの例
Webサービスは、その機能や提供する内容に応じていくつかのカテゴリに分類されます。
一例として、以下のようなものがあります。
新規事業で提供予定のサービスがどれに当てはまるのか、もしくは近いのか確認しておきましょう。
コミュニケーションサービス
メールやチャットアプリ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)など、ユーザー同士のコミュニケーションを促進するサービスです。
後述するように、様々なサービスに付帯することも増えてきました。
情報提供型サービス
ニュースサイトやブログなど、情報を提供することを主な目的としたWebサービスです。
ホームページや単なるWebサイトと言われる傾向にありますが、近年はニュース記事についてコメントができるなど、ユーザー同士のコミュニケーション機能が備わっていたりすることも増えています。
エンターテイメントサービス
オンラインゲーム、動画配信サービス、音楽ストリーミングなどのエンターテイメントを提供するWebサービスです。
YouTubeのように、一部SNS化しているサービスもあります。
ECサイト
いわゆるネットショップで、オンラインで売買できるサイトのことを指します。
Amazonや楽天市場などのような大手ショッピングサイトはモールサイトとも呼ばれ、ユーザーが商品を購入したり、売買を行ったりすることができるだけでなくレビューやコメントもできるプラットフォームとなっています。
企業での導入も当たり前になってきており、自社製品を自社サイトでオンライン販売ができます。
WebサービスとSaaSとの違い
Webサービスは、インターネット上で提供されるあらゆるサービスのことでした。Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションやWebサイトなどが含まれます。
一方、SaaS(Software as a Service) は、クラウド上でソフトウェアの機能をサービスとして提供するモデルのことを指します。
SaaSはWebサービスの一種で、ユーザーはインターネット経由でアプリケーションにアクセスし、必要な機能を利用することができます。
つまりSaaSは一種のWebサービスのことです。
代表的なSaaSの例としては、Googleドライブ、Salesforce、Zoomなどがあります。
これらはWebブラウザからアクセスできるWebアプリの形をとっていますが、クラウド上でホストされているのでSaaSと呼ばれます。
つまり、SaaSはWebサービスの一種ですが、クラウド上でソフトウェアの機能を提供するという特徴があります。
Webサービスによる新規事業立ち上げの流れ
新規事業の立ち上げでWebサービスを利用することは、現代のビジネス環境において非常に重要な要素となっています。
ここでは、Webサービスを活用して新規事業を成功させるための具体的な流れや戦略について解説します。
市場調査はWebサービスでも重要
オフラインの従来の事業と同様、Webサービスでも市場調査を行なうことが重要です。
事業内容の確認・分析
冒頭でインターネットはほぼ必須と言ったものの、新規事業の内容によっては後回しにして良い場合があります。
そもそも新規事業が、Webサービスとどの程度親和性があるのか、分析することが大切です。
極端な話ですと、Webアプリケーションは優先度がかなり高いですし、ECサイトはホームページごと作り込む必要があります。
一方で実店舗型のような事業であれば、マーケティング的な意味合いでの使用となるため、立ち上げ時の優先度はそこまで高くはないでしょう。
ターゲット市場の特定
新規事業の立ち上げにおいて、オンラインの場合は、ターゲット市場を明確にすることがより重要となります。
インターネットでは、パーソナライズされる傾向が強いので、市場調査を通じて、潜在的な顧客層を把握するとより効果的です。
また、競合他社、業界のトレンドなどの把握もより敏感に行なうことで、ニーズに応じたサービスを適切な顧客に届けることができます。
競合の調査・分析
競合他社の分析は、Webサービスでの事業戦略を立てる上でも非常に重要です。
競合他社の強みや弱み、提供しているサービスの内容、価格設定などを詳細に調査し、自社のサービスが競争優位性を持つための差別化ポイントを見つけることが求められます。
また、Webサービスそのものだけでなく、どのような手法で集客しているのかの分析も行なうようにしましょう。
収益化の方法の選定
Webサービスの立ち上げとほぼ同時に行なわなければならないのが「どのように収益化するか」を考えることです。
Webサービスの収益化には様々なモデルがあります。
Webサービスを展開するにはコストがかかりますので、事業の性質やターゲット市場に適した収益モデルを選定することが重要です。
立ち上げと同時にユーザーが急激に増えるとはなかなか考えづらいですが、展開にあたってコストを回収できるレベルの収益化の方法は考えておきましょう。
収益化の方法
Webサービスを活用した新規事業では、どのように収益化するかの設定が大切です。
サブスクリプション、広告収入、フリーミアムなど、様々な収益モデルを検討し、自社のサービスに最適なモデルを選択することが重要です。
フリーミアムとは、近年多い手法のひとつで、無料でお試し期間を設けて1ヶ月後からサブスクリプションに切り替えたり、無料プランでは機能を絞って有料プランではより多くの機能が使えるようになるようなモデルのことです。
価格設定の戦略
価格設定は、顧客の購買・利用意欲にかなり大きな影響を与えるため、慎重に行う必要があります。
市場調査で得たデータを基に、競合他社との差別化を図りながら、顧客にとって適切な価格を設定しましょう。
また、同じサービスが他社では無料で開始されたということも起こりうるので、競合の調査分析は常に続けておきましょう。
サービスの設計と開発
Webサービスの設計と開発では、より魅力的なサービスとするために考えなければならないことが多くあります。
要件定義
要件定義とは、システム開発やソフトウェア開発、Webサイト構築などのプロジェクトを開始する前に、必要な機能や要求条件を明確に定義する作業です。
プロジェクトの成功に向けて重要なステップであり、開発範囲や内容を明確にするための基盤となります。
要件定義の主な目的は、プロジェクトの目的や目標に基づいて、具体的な機能や条件を定義することです。
このことで、システムやソフトウェアの機能、性能、操作性、品質などを具体的に明示し、開発の範囲や内容を決定します。
要件定義は、システム開発の最上流に位置し、サービスに必要な機能や仕様を明確にするプロジェクトの成功を左右する重要な工程です。
ユーザーファーストの設計
優れたユーザー体験(UX)は、Webサービスの成功に不可欠です。
ユーザーが直感的に操作できるインターフェース(UI)を設計し、使いやすさと利便性(UX)を追求します。
また、ユーザーからのフィードバックを反映させることで、継続的にサービスを改善していくことも重要です。
場合によっては、開発途中でプロトタイプを作成し、ユーザビリティテストを行うことで、ユーザー視点での改善点を早期に発見することも検討しましょう。
テクノロジーの選定
Webサービスの開発には、適切なテクノロジーの選定が必要です。
開発フレームワーク、プログラミング言語、クラウドサービスなど、ビジネスの規模や目的に応じた技術スタックを選ぶ必要があります。
マーケティング戦略
Webサービスのプロモーションには、Webマーケティング戦略が欠かせません。
Web広告やSEO対策、SNSなど、多岐にわたる手法を組み合わせて、オンラインでの認知度を高めていく必要があります。
Web広告
インターネットで検索された時や、インターネットのあらゆる箇所に広告を出稿することで、サービスの認知度を高めたり、実際に使っていただけるようにします。
惹きつけるような魅力的なデザインのバナーや動画を使用して、存在感を出していきましょう。
SEO対策
サービスの説明をするためのサイトや、そのサービスが解決できる課題などを解説するようなコンテンツを作成し、インターネットでの検索で上位表示させるようにしましょう。
サイト自体の適切な構造化も効果的です。
SEO対策でもユーザーの目線に立つことが最重要です。
SNS運用
SNSと聞くと、バズらせるようなイメージがあるかもしれませんが、あくまで一部の成功事例です。
SNSの運用をするのは意外と地味で堅実な作業ですが、着実に進めていきましょう。
フォロワーはコアなファンとなりやすいので、拡散などをしてくれる可能性も秘めています。
ローンチ後の運用と改善
Webサービスのローンチ後も、ユーザーフィードバックを基に継続的な改善を行うことが重要です。定期的なアップデートや新機能の追加により、ユーザー満足度を維持し、競争力を高めましょう。
また、サービスのパフォーマンスを常に監視し、問題が発生した場合には迅速に対応する体制を整えることが求められます。
サーバーの稼働状況やアクセス状況をリアルタイムで監視し、安定したサービスを提供し、止まらないようにしましょう。
Webサービスのメリット
Webサービスの展開は、さまざまな点でユーザーの生活を便利にしているため、使ってくれるユーザーが増えると収益化だけでなく企業の印象も良くなります。
24時間利用できる
Webサービスは、インターネット接続があればいつでもどこでも利用可能です。このことで、便利なサービスが時間や場所に縛られずに利用することができます。
多様なサービスがある
前述のように、Webサービスには情報提供、コミュニケーション、エンターテインメント、ECなど多岐にわたる種類があります。
ユーザーは自分のニーズに応じたサービスを選ぶことができます。
簡単に利用できる
Webブラウザやアプリを使って簡単にアクセスできるため、多くのユーザーが技術的な知識がなくても利用できます。
特にスマートフォンが普及してから、さらに多くの人々が手軽にWebサービスを利用できるようになりました。
注意点はセキュリティ面
Webサービスを提供する上で、セキュリティは重要なポイントです。
個人情報の漏洩や不正アクセスなどのリスクが存在するため、ユーザーは以下の点に注意する必要があります。
ユーザーの自己責任で済ますのではなく注意喚起を行なっていきましょう。
強力なパスワードを設定する
パスワードは、簡単に推測されない強力なものを設定することが重要です。
また、異なるサービスで同じパスワードを使い回さないようにするように注意喚起するようなポップアップなどの実装をしましょう。
二要素認証の利用
二要素認証(2FA)を利用することで、アカウントのセキュリティを強化することができます。
サービスの規模や技術にもよりますが、可能ならパスワードに加えて追加の確認手段を実装し、不正アクセスを防ぐようにしましょう。
まとめ
Webサービスを活用した新規事業の立ち上げは、市場調査、収益化モデルの選定、サービス設計と開発、マーケティング戦略、ローンチ後の運用と改善というステップを踏むことで成功に近づきます。
Webサービスのメリットを活かしつつ、セキュリティにも配慮することで、ユーザーに価値を提供し、事業を成長させましょう。